2000年代の解散してしまった邦楽ギターロックバンドたち


2010年代もそろそろ終わりそうな現代。90年代や80年代のロックについてはよく語られていてデータベースも豊富ですが、今回は意外と知られてなさそうな、でも知らないともったいない既に解散・活動休止してしまった00年代の邦楽バンドにスポットを当ててご紹介していきたいと思います。僕の趣味全開で「音がかっこいいギターロック」というテーマでくくっています。

SPORTS


2001年結成、2007年活動休止のギターボーカルとドラムの二人組バンド。活動中期にはベースメンバーが正式加入していたがそれ以外の期間はサポートメンバーを入れつつの3ピース編成が基本でした。音楽性については、ポップで耳馴染みのいいメロディーながら、ファズやワウなどの使い方にシューゲイザーからの影響も感じる疾走感抜群のロックでした。中性的な声質のボーカル、荒々しいギターとスキルの高いドラムのコンビネーションは現代のロック好きもチェック必須です。音源に参加したりメンバーとバンドをやったりと、何かとART-SCHOOLと関連のあるバンドです。特におすすめの楽曲は「Super Sonic」。きれいなお姉さんが一心不乱に皿を割るという衝撃的なMVも注目ですが、曲自体はまさにこのバンドらしい爽やかな疾走感です。

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NANANINE


素晴らしいバンドを多く輩出する福岡出身の4人組。1999年結成、2003年活動休止。もう往年の名曲をもじった曲名からしてロック好きが反応してしまいそうですが、センス自体も古き良きオルタナティブロック、グランジなどを昇華させたギターロックです。とにかく楽器の音がかっこよくて、いい具合に歪んだウォームなドラムとベース、そして超ソリッドで攻撃的な2本のギター。特にリードギターの大野憲太郎氏のファズサウンドが最高。確かHONDA SOUND WORKSのファズとか使っておられた気がします(違ってたらすみません。)メロディーラインに特徴があるエモーショナルボーカルと、真っ直ぐすぎる歌詞は癖があって人を選ぶかも知れませんが、全てのロック好きに一度は聴いていただきたいバンドです。

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YOGURT-pooh


立命館大学のサークルメンバーで結成された4ピースバンド。2001年結成、その後活動休止の後2009年に復活&解散。パワーポップやオルタナ系の洋楽からの影響を匂わせながらも日本人的なセンスで聴きやすくノスタルジックな楽曲が魅力。ローファイっぽいダーティなギターの音で奏でる切ないコード感がかっこいいシンプルなロックです。最近のバンドだとポップ感的なつながりでベボベとか好きな人にも聴いてほしいです。

throwcurve


2000年代前半から活動を続けていて、現在は活動休止状態のようですが2013年頃に限定復活ライブなども行っている、知る人ぞ知る(?)癖になる音楽性のロックバンドです。こだわりを感じるギターアンサンブルと斜に構えた歌詞で多くのロックファンを惹きつけました。足し算と同時に引き算も得意で「間」を上手く使った独特の雰囲気は唯一無二です。

ハートバザール


結成は90年代後半、2002年に解散したハスキーな女性ボーカルが特徴のバンド。音楽性はオルタナやグランジ直系の轟音サウンド。結構動きまくるベースやオイシイ部分を熟知したギターなどただラウドなだけではなく聴きどころ満載の演奏です。全体的にどんよりとした雰囲気をまとっていて、このバンドも他になかなかいないような独自の空気感があります。解散後各メンバーは多方面で活躍しており、ベースの方は上の方でご紹介したSPORTSに加入(その後脱退)、そしてギターの鈴木氏は現在プロデューサーやアレンジャーとしてバリバリ活躍されておりワンオクや阿部真央など現在の有名バンド・アーティストを数多く手がけています。

キウイロール


もはや説明不要かも知れない札幌出身のレジェンドバンドの一つ。2004年解散。ハードコアとかエモーショナルとか形容する言葉はいっぱいあるけどとにかく一度聴いてほしい感情を揺さぶる音楽です。変態というかちょっと真似しにくいギタープレイと切ないボーカルスタイルで泣けます。まだ知らない方はとりあえず「バカネジ」を聴いてみてください。2枚のアンソロジーが出ているのでレアな音源もすぐに手に入るのは後追い組的にはありがたいです。ボーカルで中心人物だった蛯名氏が現在活動しているバンド「Discharming man」も要チェックです。

まとめ

2000年代にも今でも全然通用する、というか下手したら今よりかっこいいかもしれないバンドがいっぱいいますね。僕は世代的にこの年代のバンドはほぼ後追いですが、当時の空気感やバンドの関係性を知ることができて色々掘り下げるのが楽しいです。皆さんも是非。

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