The Get Up Kidsというバンドについて

僕が”エモ”という音楽のジャンルにハマるきっかけとなったバンド、The Get Up Kids。このバンドには、思い入れが強すぎるくらい強いです。高校生の頃に出会い、このバンドをきっかけに友達が出来たり、好きすぎてコピーバンドを組んだりしました。僕の青春の大部分を彩ったバンドの一つです。この記事では、おすすめのアルバムや楽曲についてご紹介します。

Something To Write Home About

Something to Write Home About: 10th Anniversary Ed

最も有名なアルバムは、この1999年にリリースされたセカンドアルバムでしょう。ロボットが2体描かれた紙ジャケは僕の中で永久保存版です。1曲目からテンション高めで始まり、Valentineのような切ない3曲目も挟みつつ、名曲のオンパレードです。よくエモの名盤として挙げられているのも納得の一枚。エモといっても、パワーポップやパンクのような要素もあり、MineralやSDREなどのどっぷりなエモに比べると入門編としても聴きやすいと思います。

僕が特に好きなのは7曲目のThe Company Dimeや9曲目のI’m A Loner Dottie, A Rebelです。The Company Dimeはドラムの特徴的なプレイと鍵盤の切なさにやられます。一瞬CDの仕様で音が飛んでおり、この音飛びも含めてこれだよこれ!という感じです。I’m A Lonerはバンドでよくコピーしていました。終盤にかけて盛り上がっていく感覚は今でもこみ上げるものがあります。

再結成も果たした2009年に、10周年記念版としてリマスターされています。

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Four Minute Mile

Four Minute Mile

ほとんどのファンが上記のセカンドをベストとして挙げますが、僕がこのバンドのアルバムから一枚選ぶなら間違いなくこのファーストアルバムです。なんとこのアルバムを製作した当時メンバーは高校生だったそうで、若さ、青さのようなものがこの作品に迸っています。10代ということもあり演奏は上手くないというかめちゃくちゃ下手くそですが、その不器用ながら全力で突っ走る感じがまたエモらしい。僕自身、この作品に高校生の頃に出会えたことを嬉しく思います。

おすすめは全曲と言いたいところですが、特に聴いて欲しいのが4曲目のStay Gold, Ponyboyと9曲目のBetter Halfです。Better Halfという曲はずっと大好きでいつ聴いても泣きそうになります。90年代エモのMixを作るとしたら必ず入れます。

これ以降急激に演奏が上手くなり上記のセカンドでは既にテクニカルな部分も見せています。ある意味このファーストアルバムだけがこのバンドでは異質ですが、10代のときにしか作れない雰囲気、高校の部活のような我武者羅な切なさがある唯一無二の一枚です。

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Eudora

Eudora

2001年リリースの音源です。カバー曲が散りばめられており、また他のアルバムに収録されている曲の別ヴァージョンや、それまで音源になっていないものなどを集めたレア曲集のような一面もあります。しかし、実は良曲揃いで、これを最高傑作に挙げるファンも少なからずいます。

3曲目のCentral Standard Timeなどは切ないメロディー、疾走感、独特の間を持つリズム隊など、まさに中期Get Up Kidsの集大成とも言える名曲です。The CureのカバーClose To Meなども原曲よりもアグレッシブに攻めており、元々のポップさも上手く引き継いでいておすすめです。

Guilt Show

Guilt Show

再結成後を除外すると、これがラストアルバムです。まさにバンドのそれまでのキャリア全てを出し切ったような作品。この一つ前のOn A Wireというアルバムで、少し大人しめのしっとり路線になっていましたが、Guilt Showではその大人な雰囲気も残したまま、セカンドの頃のパンクやパワーポップらしさも戻ってきています。隙がないほど完成された楽曲群は、ファーストアルバムと聴き比べると違うバンドじゃないかと思うほどです。洋楽初心者などにもおすすめできる聴きやすさ、安心感があります。

おすすめは7曲目How Long Is Too Longや10曲目Sympathyです。いずれも高いクオリティで、リズム隊が裏で小技をきかせています。まさにGet Up節という感じです。

まとめ

ということで個人的に特におすすめの4枚をご紹介しました。ラストライブの音源や、再結成後にリリースしたアルバムも素晴らしいので、もしハマって頂けたら最終的には全部チェックして欲しいです。メロコアばかり聴いていた中坊パンク野郎の僕に新しい扉を開いてくれた偉大なバンドThe Get Up Kids。是非聴いてみてください。

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