チャットモンチーのトリビュートを聴いた 全曲感想【前編】

CHATMONCHY Tribute 〜My CHATMONCHY〜

武道館でのラストワンマンも大成功に終わったチャットモンチー。色々とバンドが話題になる中、ずっと気になっていたトリビュート版を聴いてみました。好きなバンドのトリビュートっていざ購入して聴くとなるとちょっと構えてしまうというか、期待感と同時に若干不安もあります。ご本人たちも公式サイトで全曲解説してくれていますが、いちファン目線での各楽曲の感想を書いてみたいと思います。(長いので前・後半で記事を分けています。)

ダイジェスト動画【前編】

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曲ごとの感想

ハナノユメ – 忘れらんねえよ

がむしゃら系ロックバンド「忘れらんねえよ」によるチャットモンチーが世に出るきっかけになった(?)初期の代表曲。熱量のあるボーカルや付点ディレイを使ったトリッキーなギター、手数多めのドラムなど原曲をそのまま賑やかにしたようなカバーです。アウトロではテンポアップしてガチャガチャやりながらチャットのメンバーへの感謝を叫ぶというトリビュートらしい締めでした。

Make Up! Make Up! – CHAI

セカンドアルバムの2曲目を最近話題のNEOかわいいバンドCHAIがカバー。元々原曲がかわいい感じなのでバンドの雰囲気とも合った選曲だと思います。意識してこうなったのかは不明ですが、ローチューニングで重たいドラムやクラップ音、キーボードの音色など流行りの80年代っぽいシャレたカバーだと思いました。化粧品のCMとかで流れててもおかしくない。ボーカルの節回しがちょっと本家に寄せてきてる気がしてリスペクトを感じました。

シャングリラ – ねごと

ポストチャットモンチー的な位置からすっかり独自のオリジナリティを確立した「ねごと」がカバーしているのは2006年の名曲シャングリラ。元の雰囲気をかなり尊重しつつもデジタルっぽいサウンドによる落ち着いた演奏とボーカルで、クールな印象にまとまっています。元々が四つ打ちなのでこういったアレンジはやっぱりハマりますね。

初日の出 – People In The Box

ちょっと捻くれた感じの曲でピープルに合っている気がします。アレンジ自体は、あれこれこんな曲だっけ?と思うと同時にピープルってこんなバンドだっけ?とも思うような、もし奇をてらったとしたら大成功なカバーです。マーチングのようなドラムや、別のチャットの曲のギターフレーズをしれっと入れてくるあたりやっぱ上手いなと思いました。「フゥ!」もちゃんと入れてくれています。

惚たる蛍 – Homecomings

個人的に大好きな曲、惚たる蛍は海外からも評価される注目バンドHomecomingsが担当。イントロから分かる通りWEEZERのSay It Ain’t Soとのマッシュアップ的アレンジ(多分)。こういうのも面白いですね。でもサビはちゃんと原曲の切なさを踏襲していて、特徴的なコーラスワークなどもその通りにやってくれているのでファンも納得のアレンジではないでしょうか。後半のキメはくるりのHOW TO GOも彷彿とさせるようで、バンドのルーツが詰まったカバーのような気がしました。

こころとあたま – ペペッターズ

このトリビュートでは一般公募枠があり、オーディションで選ばれた一般のバンドも参加しています。その一組目「ペペッターズ」が、4人体制の頃のアグレッシブな1曲をオシャレに仕上げています。原曲はMoogサウンドもありMCSのような洋楽の雰囲気も漂うこれまでのチャットっぽさとは一味違う衝撃がありましたが、このカバーも別方向での洋楽っぽさがあります。バンドは公式サイトでこのトリビュートへの参加とチャットへの思いを語っており、本当に大好きなのが伝わってきます。

バスロマンス – YOUR SONG IS GOOD

なんかいろんなバンドのトリビュートで見かける気がするYSIG。バスロマンスをインストカバーしています。休日のBGMにしたくなるようないい意味で気の抜けたレゲエ・ダブ的なアレンジになっています。主旋律をこんな感じでやるとどうしてもスーパーで買い物してる風景を思い浮かべてしまいますが…。もしかしたらそれも狙っているのかもしれません。

きらきらひかれ – フジファブリック

曲をプロデュースしたアジカンゴッチの提案によりかなり速いテンポになっている原曲。ギターとドラムのみのかなりシンプルな題材をフジファブリックが壮大な楽曲へと変貌させています。こういうやり方もあるんだなとバンドや作曲をやっている人の勉強になりそうな部分もありました。

世界が終わる夜に – 集団行動

僕も大好きなバンド集団行動がセカンドアルバムの切ない1曲をカバーしています。原曲の熱量を少し削ぎ落し集団行動の色に染めなおしたような出来です。各楽器のフレーズだったりアレンジの展開だったり、やっぱり僕はこのバンドのセンスが好きです。一瞬ボカロかと思うほどのアンニュイなボーカルもいい味出してます。

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