好きな曲を弾いてみたりするようになってから、ALLばっかりもう20曲くらいコピーしてるのにまだこのバンドへの愛を語っていませんでした。偉大過ぎる元祖ポップパンクバンドDESCENDENTSと、もう一つのバンドALLについて。
- 4月22日 名古屋 クラブクアトロ
- 4月24日 渋谷 O-East
- 4月25日 梅田 クラブクアトロ
DESCENDETS/ALLとは
この二つのバンドは、ボーカルが違うだけで他のメンバーは一緒という特殊な関係性です。なぜこんなことになったかというと、まずDESCENDENTSというバンドが初めに有って、元々70年代後半から長く活動していて人気もあったんですが、ボーカルで学者でもあるマイロが研究のためにバンドを一旦抜けることになったんです。その間に他のメンバーが別のボーカルを入れて始めたバンドがALLという流れです。
音楽性に関しては、DESCENDENTSの方がよりシンプルでパンクらしく、ALLはそれに比べると演奏面でも複雑になっている印象があります。しかしどちらも共通してポップなメロディーを主体とした切ない楽曲が魅力です。かと思えばハードコアな30秒くらいの曲をいきなりかましてきたりもします。
洋楽も聴くパンク好きなら、特にDESCENDENTSの方は一度は聴いたことがあるかも知れません。もしないならすぐに聴くべき、今のポップパンクシーンの基礎を築いたバンドと言っても過言ではありません。
パンクの歴史における重要性
どのくらいこのバンドが重要かというと、例えばいま日本で流行っているWANIMA。彼らが影響を受けたり所属レーベルとしての繋がりもあるHi-STANDARD。そのハイスタが、これもまたかつて同じレーベルに所属していたり影響を受けたりしたNOFX辺りの90年代を代表するメロディック(ハードコア)パンクバンドたち。そして、そのNOFXらがこぞって影響を受けたのがこのDESCENDENTSなんです。このように、ポップパンク、メロディックパンクなどと呼ばれるジャンルを掘り下げてたどり着くルーツとなるバンドの一つです。パンクのルーツと言うとSex PistolsやThe Clash、The Damnedあたりが定番ですが、それらの元祖パンクロックよりも、ほぼ同年代に始まったこのDESCENDENTSや、他にもBAD RELIGIONなどのハードコア要素もあるメロディック、パンク系のバンドが今日本でいう「メロコア」の元祖と言えます。そしてNOFXら90年代のバンドによって完成されました。もうある意味そこで本当に「完成」してるので、正直その時代からあまり代わり映え自体はしていないジャンルではあります。Blink-182やGREEN DAYなど今でも洋楽の入り口として定番のポップパンクバンドたちも、影響を受けたバンドの一つとしてDESCENDENTSを挙げています。
おすすめの楽曲
特に聴いていただきたい楽曲をいくつかご紹介します。
DESCENDENTS
Silly Girl
僕が一番好きな曲です。シンプルで短いけどとてつもなく切ない、DESCENDENTSらしさが詰め込まれた1曲だと思います。演奏に関しては初心者でもすぐにコピーできそうな簡単さですが、一度聴いたら離れないリフとメロディーは珠玉です。
Cheer
こちらも切なさたっぷりの楽曲。このバンドの魅力の一つが、湿っぽく弱い男について歌う「歌詞」です。パンクやハードコアと聞くと屈強なタフガイを想像してしまいそうですが、そうじゃなくて失恋に傷ついて立ち直れないとか、そういう女々しさをこんな切ないメロディーで歌われたら琴線に触れないわけがないのです。
Coolidge
疾走感抜群の曲です。様々なパンク系のバンドがカバーしている人気の曲。2000年代以降のロック好きにも気に入ってもらえそうな要素もあるこんな感じのジャンルを80年代に既にモノにしていた恐ろしいバンドです。
ALL
She’s My Ex
ALLの方に関してはとにかくまずこの曲でしょう。マイロに比べると伸びやかで今のエモ系バンドのスタイルに近い歌唱法のスコットのボーカルが非常にマッチした曲。全ての失恋経験者におすすめしたいこんな切ないパンク他にある?っていうくらいの1曲。ちなみにYouTubeで曲名を検索すると僕のギター弾いてみた動画が上から3番目に出てくるという…お耳汚しすみません。
Mary
ギターが面白い曲です。パンクと言えばシンプルなパワーコードという僕の偏見をぶっ壊してくれた曲でもあります。別にパンク好きじゃなくてもギター弾く人ならちょっとは参考になるかも知れない、音の組み立て方が独特なステファンのプレイはバンドの魅力です。
パンク好き以外にも是非
「パンク」や「メロコア」と聞くと、日本では「テンション高めのタトゥーやピアスしたちょっと怖い見た目の兄ちゃん」がやってる音楽っていうイメージがあって嫌厭する人もいるかも知れません。でもそんなステレオタイプな偏見や、仮にその通りだったとしても見た目だけで嫌うのはもったいないくらい魅力のあるバンドもたくさんいますし、このDESCENDENTS/ALLに関しては一味違います。演奏のテクニック的にも聴くべき部分が多くあり、いくつかは複雑なインスト曲もあるのでプレーヤーとしても聴きごたえがあります。
グッズの魅力
街中でこんな感じのTシャツとか着てる人見たことありませんか?これはDESCENDENTSのボーカル、マイロをマスコットキャラにしたグッズの一つです。アルバムのジャケットも毎回このマスコット・マイロで、その絶妙な愛らしさとシュールさから一部ではかなり人気があります。他にもシャツとかブルゾン、服以外にもマグカップやフィギュアなど色んなアイテムを出していて、そういうブランドだと思っている人もいるかも知れません。
ALLの場合は「Allroy」というカートゥーンっぽいキャラクターがいて、これも毎回アルバムのジャケットに登場したり、幅広いグッズをリリースしています。どちらのグッズも大好きなのでけっこう集めています。街で着てる人を見かけると思わず二度見したりします。
バリバリ現役
2019 WORLD TOURAGE!
// HAWAII //
April 19 @ The Republik
// JAPAN //
April 22 @ Club Quattro
April 24 @ Shibuya O-East
April 25 @ Club Quattro pic.twitter.com/vYTdzSrTJK— DESCENDENTS (@descendents) 2019年2月12日
何気にこれが一番すごいところかも知れません。70年代に活動を開始したバンドですが、いまだにタフにツアーをこなして現役で精力的に活動しています。メンバーは50代半ばで、年齢を聞くと僕の両親よりも年上という事実に驚愕してしまいます。研究員としての顔も持つボーカルのマイロは声に関しては流石に年相応になりましたが、演奏はまだまだ進化を感じるくらいの正確さで最新のライブ音源を聴くのも毎回楽しみです。
待望の来日
待ちに待った日本でのライブツアーが決定したようです。2019年4月、GWの前週の平日ということで個人的には厳しい日程ですが、参戦される方は是非生きる伝説をその目でご覧になってください。
まとめ
パンクという言葉のイメージに惑わされずにいろんな方に聴いていただきたいバンド、DESCENDENTSとALLについての簡単なご紹介でした。少しでも興味を持っていただけたら、まずはそれぞれのバンドのベスト、DESCENDENTSは「Somery」、ALLは「Greatest Hits」をおすすめします。
コメント
DESCENDENTS、ALLは本当カッコいいし未だに飽きません。
DESCENDENTS、ALLのお陰でHagfishやスウェーデンのStukasとも出会えました。本当このバンド達は偉大です。
あっyoutubeも拝見させてもらいました!是非ALLのCan’t sayをコピーお願いします!
エイさんコメントありがとうございます!
聴く度新しい発見があるのでほんと飽きないですよね!
挙げて下さったバンドのような良質なフォロワーの多さも特徴の一つですね、Cruzianなんて言葉も生まれるほどに。
そして動画までご覧いただき感激です!Can’t Say超名曲ですよね!近いうちに挑戦してみます!
descendentsは自分が高校の時にパンクオーラマでcoffeemugを聴いた時に衝撃を受けました。こんな短くてカッコいい曲があるのかと!
それから17年経ち渋谷でdescendentsの生演奏を聴けるなんて感慨深いものです。
chadさんコメントありがとうございます!
パンクオーラマは新しいバンドを発見するのに最高な音源でしたね。
coffee mugやI Like Foodなどのたまに入れてくるハードコア寄りの短い曲、僕も大好きです。
渋谷、僕は行けないので羨ましいです!楽しんできてください!!