もちろん単品で購入することも可能で、ハイハット部がCY-5のセットなどからのグレードアップとして需要がありそう。でも既にRolandにはVH-11というトップ・ボトム一体型のパッと見ほぼ一緒なパッドがあるんですよね。
この二つは何が違うのか、どっちが使いやすいのかとかパッドのスペックを見ながら少し考えてみます。ちなみにVH-11は自前、VH-10は店頭で試打してきたときの感想なのでそれほど深い検証はできてないかも。
同じ部分
まずは、両者ともに変わらない部分から見ていきます。これらの部分については、どちらを選んでも同じです。
サイズ
サイズは、どちらも同じ12インチです。生ドラムで一般的な14インチより2インチほど小さいですが、V-Drumsでは他のパッドも大体小さめなのでセットに組み込むとちょうどいいサイズ感です。
公式サイトによる外形寸法も全く同じです(W314xD314xH103)。
トリガー
どちらもボウ、エッジのダブルトリガーです。叩き分けによる繊細な演奏やアップダウン奏法が可能です。それに伴い接続端子も二つあって、これの取り付け方が逆だったりするとちゃんと動作しないので気を付けましょう。
違う部分
ではVH-10とVH-11で違っている部分を見ていきます。
質量
VH-10が1.2キログラム、VH-11が1,35キログラムで、150グラムほど差があります(モーションセンサーユニット含まず)。
この差は微々たるものです。だいたい文庫本1冊分の差。ましてや演奏中はそれを持つわけでもなく叩くか足で操作するかなので、その重量差を感じることはほとんどないでしょう。まあ実際に演奏してみるとたしかにVH-10の方が早いオープン・クローズやゴーストモーションの感覚がほんのちょーっと軽いかも知れない、とも思いましたが、前もってこの情報を知っていた僕のプラシーボの可能性も。
薄さ
寸法で高さが同じになっていますが、見て叩いてみた感じVH-10の方が少し薄いっぽいです。これも気にしなければなんてことない差ではありますが…。でもメーカーが売りにしている通り、それによって叩いたときの揺れ感はちょっと10の方が生に近い感じがあります。
値段
2018年9月現在、VH-10の方が数千円ほどお安めです。やっぱり11の方が厚く重めな分お高めになっているのでしょうか。ということでコスパ重視なら10ですね。
どっちがいいのか
ここまで違う部分、同じ部分を見てきてうすうす感づいた方もおられるでしょう。そう、特徴に関してはぶっちゃけほぼ一緒です。重量感のあるハットと叩いたときの手応えがよりあったほうがいいと思う方は11、軽めで軽快なほうがいいなら10という感じでしょうか。でもそれも意識してやっとわかる違いです。
そうなるとやっぱり気になるのは値段。VH-10の方が安いのでほとんど同じものなら今後こっちを買う人が多くなりそうです。ただ、11に関しては既に中古市場に多く出回っており、タイミングが合えばオークションサイトや中古ショップなどで安く手に入ることも。新品にこだわらない方は探してみるのもいいかも知れません。
使える機種と互換性
VH-11はTD-25やTD-11、VH-10はTD-17と、それぞれ対応可能とマニュアルに明記してあります。というか種類によっては始めからセットの一部として組み込まれています。
ではこれらを逆にしても動作するのか?例えばTD-11にVH-10を接続したり、TD-17にVH-11を接続したり。答えは、ちゃんと使えます。作りや端子が一緒なので接続すれば動作します。マニュアルを見て、VH-11対応と書いてあればVH-10も使える、VH-10対応とあればVH-11も使える、と思って問題はないです。
厳密に言えばモジュールごとにハイハットの動作感覚は違いますが、それはどちらを使っても同じです。
Roland公式サイトで見ることのできる2018年版のパッド対応表でも、VH-10とVH-11が同枠となっていることからこの2つは公式に同じ扱いであることが分かりました。
ちなみにTD-11に接続する場合はただ繋ぐだけではなく少し調整が必要です。それについては以下の記事にて、公式の動画を張り付けて説明していますので必要な方はご一読下さい。
まとめ
2つの違いを検証した結果、ほぼ同じという結論が出てしまいました。こうなると新品では今後VH-10が主流になっていくのでしょうか。11使いとしては複雑ですが、ほとんど変わらない以上別に10の方に乗り換えようとも思いません。これよりハイグレードの上下のシンバルがちゃんと分離したVH-13などはミドルクラスのモジュールには対応してないし…。
これから購入を考えている方は、ウェイトのあるハットの感覚を味わいたいという場合以外はVH-10の方がおすすめかも。
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