初心者でも本格的に TD-1DMK TD-1KVとの比較など

また電子ドラム界に新たな選択肢が登場しました。2018年9月15日に発売されたTD-1DMK。少し前にリリースされたTD-17シリーズよりお求めやすい値段に設定し、より初心者向けに的を絞った入門として最適な電子ドラム。

TD-1といえば、すでに初心者向けとして大人気だったTD-1KVがありますが、今回のDMKとの違いや、その特徴などを見ていきます。

TD-1DMKの特徴

ダブルメッシュ

スネアとタム類のパッドは全てダブルメッシュヘッドとなっており、リアルな打感と静音性が味わえます。TD-1KVはスネア部のみメッシュで、あとは専用の黒いパッドだったので、より生の感覚と日本の住宅事情に嬉しい騒音を軽減したつくりになっています。

スネア部のPDX-8は、これまでの他のRolandの電子ドラムシリーズでも採用されていたお馴染みのメッシュパッドですが、タム部のPDX-6AはこのTD-1DMK専用のようです。別でPDX-6というのがありますが、このAがついたものはリム部のトリガーがなくヘッドのみのシングルトリガーのようですね。初心者向けとしてはその方が混乱しなくていいかも知れません。タムのリムショットやリムのみを使った奏法はけっこう慣れてきたころに使うテクだと思うので。

シンバル部分

ハイハットとシンバル2枚の部分は全てCY-5というパッドです。これはTD-11でも採用されていましたし、先日出たTD-17の下位グレードでも同じものが使われています。僕も実際使っていましたが、シンバルパッドとしては申し分ない叩き心地です。

ここからスタートして、慣れていった頃にクラッシュをCY-12C、ライドをCY-13Rなど、それぞれグレードアップさせていくとよいでしょう。ドラムをずっと続けるかは分からないけど、とりあえずどんなものか試してみたいというニーズに合わせたコスパ的にはちょうどいい組み合わせだと思います。一方で、より気合をいれて、最初から少し本格的に取り組みたい方にはTD-17シリーズの方が合っていると思います。

ツインペダル対応

この部分をけっこう売りにしているようです。横に広いキックパッドで、ちょうどツインペダルに合う形状になっています。もちろんシングルでも使えます。初心者向けというポジションながらツインペダル対応ということで、いきなりツインペダルでドラムを始めたいという方もこれなら大丈夫です。

ツインペダルが必要かどうかは完全にやりたい音楽によります。全く必要ない方もいるし、逆にメタルやツーバス系の音楽が好きでドコドコ踏むのにあこがれている方などはTD-1DMKを手に入れればいきなりそれが可能になります。

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その他特徴

モジュールはTD-1とついている通り、これまでのTD-1シリーズと同じものです。シンプルな操作性で直感的に音色を変えたり練習モードにしたりできます。上位機種ではEQなどのパラメーターを操作できたりとより複雑なモジュールになっていますが、初心者にとってはそれらは混乱の原因になってしまうこともあるのでこのTD-1はその辺をとっぱらったとっつきやすいデザインといえます。

ラック(骨組み)部分はなんか見慣れた感じですね。TD-11や17シリーズと同じMDS-4シリーズでしょうか。僕も使っていますが組み立てやすいしスペース取らないし使いやすいラックです。拡張性はあまりありませんが、シンバル1枚付け足すくらいならいけます。実際僕もやってます。

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Melodics for V-Drums

WindowsやMacに対応したドラム練習アプリケーション、「Melodics for V-Drums」との連携をおすすめしています。どんな感じかは上記の動画を見ていただくとわかりやすいです。音ゲーみたいに四角いピースが流れ、それが枠に合ったタイミングで対応したパッドを叩くというもの。早すぎたり遅すぎたりすると色で知らせてくれるのでタイミングをつかむ練習にもぴったりで、ゲーム感覚で練習を楽しめます。

練習曲もいくつか用意されているので、飽きやすいメトロノームを使った単調な練習を脱却できます。ただ、これは別にTD-1DMK専用ではなく、他のV-drumsシリーズでも使用可能なアプリケーションです。

TD-1KVと比べて

TD-1の名がついていながら、見比べてみると結構違いますね。このラインは初心者を狙った仕様になっていますが、DMKは初めからそれなりに本格的な練習が可能な内容に思えます。

モジュールこそ同じものですが、何より違うのはバスドラム部のキックパッドがちゃんと用意されていて、生ドラムのようにキックペダルで踏むところですね。まあTD-1KVもあとでパーツだけ購入して置き換えることもできますが、ちゃんとセットとして最初から組み込まれているのが助かります。省スペースなキックパッドは、広いスペースが確保できない方にとっては上位グレードの独立したパッドよりも嬉しい仕様かも知れません。

あとは前述しましたがシンバルがTD-1より上位機種でも使われているCY-5になっていたり、タム部がメッシュだったりと全体的にグレードアップした内容です。その分TD-1KVよりも少しお高めの価格になっており、これが出たからといってTD-1KVの需要がなくなるということもないでしょう。目的、予算に合わせた選択肢が一つ増えたという感じでしょうか。

TD-1KPX2

Roland 電子ドラム TD-1KPX2 ローランド Vドラム・ポータブル

DMKとよく似た組み合わせのセットで、TD-1KPX2というものがあります。ラックも専用のもので、よりコンパクトなスペースに設置可能ながら、こちらもツインペダル対応。使わないときは折りたたむこともできます。きっと構成もほぼ一緒で、メッシュパッド系の仕様が少し違うくらい。

狭い部屋に電子ドラムセットを置きたい、使わないときは畳んでおきたいという方は、こちらを検討してみてもよいでしょう。

まとめ

またまた現れたV-Drumsシリーズの新製品の特長を見てみました。位置的には、TD-1KVとTD-17の間くらいのランクでしょうか。これからドラムを始める方にとってかなりちょうどいい仕様だと思います。お値段的にも10万切っていて、子どもへのプレゼントとか、バンドを始めたい高校、大学生あたりは狙い目の製品だと思います。

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